第61回全国学校歯科医協議会報告

平成23年10月27日(木)16:30より静岡市のホテルセンチュリー静岡5階センチュリールームにて
第61回全国学校歯科医協議会が開催されました。

 

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来賓挨拶、文部科学大臣表彰受賞者の紹介のあと、「学校歯科医がかかわる食教育の展開~食の自律(立)と五感の育成を支援する~」というテーマで、日本 歯科大学生命歯学部衛生学講座准教授 福田雅臣先生、さいたま市立宮原小学校栄養主査 若林美子先生、(社)日本学校歯科医会理事 竹内純子先生の3名の シンポジストによるシンポジウムが行われました。
福田先生は、文部科学省発刊の“「生きる力」をはぐくむ学校での歯・口の健康づくり”に幼児から中学生までのすべての発達段階での筆頭課題として「噛む こと」があげられていることを示し、食べること、噛むことを育成していくことは学校歯科保健活動を行っていく中核であると述べられました。また、学校歯科 保健活動での食教育のルーツを昭和12年出版の「日本食養道」に見ることができ、歯科の目指すところは時代を超えても不変であると話されました。
若林先生は、「歯・口の健康づくりを視点とした、学校での食育の取り組みについて」という内容で学校給食を通して行う食育について話されました。生活科 の授業の一環として給食の時間に美味しく味わって食べる噛み方の指導をしたり、野菜の皮むきを体験することによって食べ物を五感で感じ、感じたことを豊か に表現する力をつけさせる教育を行っているなどの学校での取り組みについて話されました。
竹内先生は、「生きることは食べること~噛むから始める食育支援~」という内容で、静岡県歯科医師会が学校給食会などと連携して「歯科からの食育」の情 報発信として出前講座を県内各所で行っていることや、学校歯科医の対応として学校安全の面から、給食時の誤飲・誤嚥防止のためにも食べ方の指導と緊急処置 法の指導も忘れてはならないと話されました。また、学校歯科医が食育を推進するには栄養教諭、養護教諭あるいは家庭などとの連携が必須であると述べられま した。
その後、質疑応答が行われ閉会となりました。