第33回北海道学校歯科保健研究大会報告

平成25年10月25日(金)午後1時より北海道歯科医師会館において、第33回北海道学校歯科保健研究大会が開催されました。会長挨拶の後、平成25年 度北海道学校歯科保健優良校および平成25年度北海道歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクールの表彰式が行われました。札幌歯科医師会関係では、北 海道学校歯科保健優良校として小学校の部から、優秀賞として札幌市立定山渓小学校、HBC賞として札幌市立新琴似北小学校、奨励賞として札幌市立山鼻小学 校、努力賞として札幌市立東札幌小学校が、また中学校の部から優秀賞として札幌市立定山渓中学校がそれぞれ選出され表彰を受けられました。表彰を受けられ た関係者の皆様おめでとうございました。

その後午後2時より、北海道大学大学院歯学研究科教授の八若保孝先生と北海道医療大学歯学部教授の齊藤正人先生による講演が行われました。

八若先生は、「小児の各種口腔疾患―学校歯科健診での留意事項―」と題して講演され、実際の学校歯科健診の流れに沿って「歯列・咬合」、「顎関節」、 「歯垢の状態」、「歯肉の状態」、「歯式・歯の状態」、「そのほかの疾病および異常」のそれぞれの項目において留意すべき事項を具体例を挙げて、また治療 法も併せて説明されました。その中でも特に留意してほしい点として「歯の交換の順序がおかしい」ことや、「歯が萌出してこない」こと、および「第一大臼歯 (第二大臼歯)の異所萌出」を挙げておられました。  齊藤先生は、「授業を聞くときは口を閉じましょう」と題して講演され、ある小学校での調査によると授業中に口をポカーンと開けている安静時開口の子ども が50%以上おり、さらに口呼吸している小学生は約30%で増加傾向にあるとのことです。また口呼吸は治りにくいことや、鼻呼吸の大切さ、口呼吸の弊害に ついて述べられ、口呼吸を治すには各種筋機能訓練法もありますが大切なのは楽しく明るく有意義な学校生活を過ごすことで表情が豊かになり口の周りの筋肉が ついてくることだと話されました。
(高野光彦記)