義務教育学校定山渓学園 1年
田尻 心桜 さん
1年生らしく、描きたい対象をのびのびと表現しています。大きく自分を描き、口の中を見たり想像したりしながら描き進めていることが伝わってきます。描いているうちにどんどん思いが膨らんで、大好きなハートを描きながら、「好き!」という気持ちがあふれています。生き生きとした表情とも相まって、大きく開けた口からは楽しそうな歌声も聞こえてきそうです。観ている方が自然と笑顔になる作品です。
義務教育学校定山渓学園 2年
髙畑 明来 さん
「前歯も奥歯も全部きれいに磨くんだ!」という思いが、大きく開けた口や一本ずつ丁寧に描かれた歯から伝わってきます。手前側から唇、歯、口の中、喉の奥へと、どんどん視線が引き込まれていくのは、少し小さめに描かれた歯ブラシが作品全体に奥行きを与えているからです。また、周囲の黄みどり色が、唇の赤を引き立てる効果もあり、配色にも工夫が感じられる作品です。
義務教育学校定山渓学園 3年
木俵 璃翔 さん
観た瞬間に思わず笑顔になる作品です。大きく開けた口に並ぶ歯も、一本一本よく観察しながら丁寧に描いています。何よりも楽しそうに歯を磨いている様子が伝わってきますし、手に持っている鏡には奇麗になっていく歯が映っているのかな?と想像を膨らませると、ワクワクした気持ちになってきます。背景に選んだ黄色も効果的で、作品全体が明るい雰囲気に包まれています。
澄川西小学校 4年
堀部 雫月 さん
中学年らしい、豊かな表現力が感じられる作品です。歯や口はもちろんですが、目鼻や髪の毛までよく観察して、しっかりと描いています。また、明るい色を背景に選び、グラデーションの効果も生かしながら、歯みがきの大切さをあたたかい表現で伝えています。言葉と図画の表現がお互いを引き立てあって、作者の「みんなにきれいな歯、素敵な笑顔でいて欲しい」という優しさが、伝わってくる作品です。
二条小学校 5年
小坂井 紗良 さん
上下に描かれた歯が、いちど画面から切れてから奥歯につながる構図が、画面全体を大きく見せています。色鉛筆によって緻密に描かれた口内の描写が見事で、作者の豊かな表現力を感じます。さらに、歯ブラシを振るいながら虫歯と対峙している侍や、カラフルにデザインされたキャッチコピーがお互いに引き立てあうことで、ユニークさも兼ね備えた作者の思いが伝わってくる作品です。
南白石小学校 6年
花田 翔 さん
画面の中心で、自慢の白い歯を誇らしげにアピールしている姿に自然と目が行きます。特に、特に両手で口を広げたポーズが効果的で、笑顔とともに歯の健康の大切さが、明確に表現されています。周囲に描かれた歯ブラシやキャラクター、キャッチコピーが、テーマをより一層引き立てており、「この笑顔がいつまでも続いてほしい。」そんな気持ちにさせてくれる作品です。
柏丘中学校 1年
辻󠄀 結衣 さん
温かみのある色調と、伝えたいメッセージを強調した大胆な構図が効果的で、主題が明確に表現されています。特に、可愛らしくも痛みを訴えるように中央に大きく描かれた歯の表情が秀逸で、キャッチコピーも歯の気持ちそのものを表現しているのが素晴らしいです。虫歯を退治するキャラクターに自分を重ねて、「早く助けてあげたい!」 観ている人をそんな気持ちにさせてくれます。
栄南中学校 2年
木村 優奈 さん
健康的な美しさを保っている歯を主役として、周囲に描かれた甘いものの数々と歯を守る歯ブラシなど、優れた描写力で表現されています。甘味を摂りすぎないことへの注意喚起とともに、しっかりと磨くことの大切さが強く伝わってきます。周囲を黒く表現することでモチーフを引き立てるとともに、少しゆるめの形にデザインされた文字との対比が効果的で、作品全体が調和しています。
栄南中学校 3年
瀧 ゆずき さん
卓越した表現力で観る人を作品の世界観に誘う大作です。顔全体を描くのではなく、あえて鼻から下を画面上部に大きく配置し、8020の文字が上下の歯をつなぐことで、歯の大切さを訴えるというテーマがより明確に伝わってきます。そして、画面下部では美しい花に囲まれながら手紙が差し出されていますが、誰から、どんなメッセージが? 様々な想像を膨ませながら作品が語り掛けてきます。
二条小学校 1年
村上 叶純 さん
義務教育学校定山渓学園 2年
奥田 陽 さん
義務教育学校定山渓学園 3年
下山 祈一郎 さん
義務教育学校定山渓学園 4年
チェトリ サラ さん
義務教育学校定山渓学園 5年
岡部 朱音 さん
南白石小学校 6年
岩﨑 唯愛 さん
義務教育学校定山渓学園 7年
𠮷田 花紫宮 さん
栄南中学校 2年
小林 寧々 さん
太平中学校 3年
櫻井 あお衣 さん
澄川西小学校 4年
望月 瑠那 さん
栄小学校 5年
瀧川 華恋 さん
栄小学校 5年
羽崎 志歩 さん
栄小学校 5年
大松 苺愛 さん
南白石小学校 6年
祐川 千乃 さん
南白石小学校 6年
高橋 楓 さん
南白石小学校 6年
藤永 桃加 さん
南白石小学校 6年
松村 翼 さん
栄南中学校 1年
笹井 恵子 さん
柏丘中学校 1年
青柳 朋佳 さん
柏丘中学校 1年
無江 日南子 さん
栄南中学校 2年
巻口 芽結 さん
栄南中学校 2年
枝澤 奈佳 さん
栄南中学校 2年
法邑 姫礼 さん
柏丘中学校 2年
渡邊 妃莉 さん
太平中学校 3年
菊池 芽依 さん
太平中学校 3年
岡 奈波穂 さん
栄南中学校 3年
佐藤 希美 さん
栄南中学校 3年
鶴田 惺那 さん
柏丘中学校 3年
媚山 美莉 さん
講評
皆さん、こんにちは。私は、「歯と口の健康づくりに関する図画・ポスターコンクール」の審査を担当しました、札幌市立もみじ台中学校校長の木原英俊と申します。今日は、審査員を代表して、講評を述べさせていただきます。
まず、本コンクールへの応募に際し、各校の先生方や保護者の皆様、主催者の方など、子どもたちにこのような表現活動の機会を与え、温かくご指導くださいましたことに心より感謝申し上げます。そして、受賞された皆さん、誠におめでとうございます。数多くの作品が応募されて、大変力作ぞろいでした。これらの中から、入賞作品を選ぶのは大変苦労しました。
私は日常的に中学生の作品に触れることが多いのですが、今回は小学校1年生の作品から、中学校3年生の作品までの審査をさせていただきました。その中で感じたことは、子どもたちの9年間の成長と、その可能性は無限大だということです。
例えば、小学校低学年では、「画面いっぱいに自分の描きたいことを描きたい」という思いが溢れています。背伸びをしていない、素直な表現でのびのびと楽しんでいる姿が目に浮かんで、思わず笑顔になります。大人になったら逆に描くことができない貴重なものです。それが、中学生になると、驚くほどの豊かな表現になります。形や色彩の組み合わせや、画面への効果的な配置、さらには、言葉(キャッチコピー)でより効果的に自分の想いを伝えることができるようになります。
これは、小学校からの造形教育はもちろん、他の教科も含めたすべての学びが、積み重なっているからこそできる表現です。改めて、子どもたちにとってのこの9年間は、本当に貴重な時間であることを実感しました。
そしてなによりも、私たち審査員は、皆さんの図画やポスターを見て、皆さんが一生懸命に、楽しみながら自分の作品に向き合っている様子を思い浮かべて、笑顔になったり、癒されながら審査をしました。あらためて、「上手に描けた」「きれいに描けた」も大切ですが、「自分の想いを楽しみながら表現して、伝えること」が何よりも大切という、表現活動の原点を、もう一度思い出すことができました。
令和7年6月7日
歯と口の健康セミナー
(さっぽろ歯っぴいらんど2025)
於 アスティホール