第65回北海道学校保健研究大会日高(新ひだか)大会

 10月1日(日)、「新ひだか町総合町民センターはまなす」に於いて標記大会が開催されました。

 

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 大会主題は「北の大地を生涯を通じて、心豊かにたくましく生きる子どもの育成を目指して」、副主題は「~雄々しい山なみと恵み豊かな大海をはるかに望む 若駒駆ける日高の地から 子どもたちの生きる力を育むために~」でした。

 はじめに平成29年度学校保健功労者表彰が行われました。今年度は学校医53名、学校歯科医75名、学校薬剤師31名、教職員7名が表彰されました。学校歯科医からは8名の先生が表彰式に出席されました。

 続いて、みやぎ心のケアセンター企画研究部長で児童精神科医の福地 成先生を講師に、「緊急時の子どものこころの反応」と題して基調講演が行われました。「みやぎ心のケアセンター」は大規模災害の後に被災地に開設され、被災者への家庭訪問、普及啓発、人材育成、調査・研究などの活動を行っています。災害が起きたときに子どもたちはどのような反応をするのか、つらい体験後にどのような心理状態の変化が起こるのか、その後の反応がどう変化していくのかなどが示されました。

 子どもは安全地帯の構築と冒険(探索行動)を繰り返しながら感情の出し入れを習得していきます。安全地帯は年齢が上がるにつれて保護者、家族、学校、地域へと範囲が広がっていきます。災害が起きると冒険する場所が減りまた安全地帯も狭くなっていきます。子どもの反応を考える上で、時間軸を考えることは最も大事です。

 午後からは部会別研究協議が行われました。第1部会「学校経営と組織活動」、第2部会「保健管理・保健教育」、第3部会「安全管理・安全教育」、第4部会「発達障がいを含む障がいのある子どもの保健教育・安全教育」の4つに分かれ、それぞれ2校から提言があり、それについて協議がなされました。

 第1部会では小学校でフッ化物洗口を新たに実施するにあたり、学校保健委員会が教育委員会や学校歯科医、学校薬剤師といった関係機関との連携・協力、保護者への説明会、実際の運用方法の検討などに取り組んだ内容が報告されていました。

 

 

(堀 稔 記)