平成26年度第3回学校歯科研修会

「もっともっと学校へ出かけよう!」

~『歯・口の健康づくり推進指定校』実践活動報告会~

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第3回学校歯科研修会が2月24日(火)午後7時から札歯会館大講堂にて開催されました。今回の研修会は「歯・口の健康づくり推進指定校」の実践活動報告会です。「歯・口の健康づくり推進指定校」では学校(園)における歯・口の保健指導を通じて、児童・生徒のむし歯を予防し、口の健康を守るための具体的な方法について実践研究を行っております。今年は第8期(平成24年度~平成26年度)研究実践期間3年間の最終年度ですので、研究成果の報告が各指定校よりありました。

はじめに、麻生明星幼稚園からの報告がありました。目標である「子どもの歯の健康を守る」の達成の為には家庭との連携が大事ですので、年に3回の「歯の新聞」を発行して親御さんへの情報発信を行い、より関心を持ってもらうようにしていました。年少では「食後うがいの練習からはじめて、その習慣化」を行っています。年中では「歯みがき、うがいを自発的にしょう」を目標に取り組んでいました。また、年長から始まるフッ化物洗口のために長時間のぶくぶくうがいがしっかりできるようにしています。年長では「自分の歯に興味、関心を持つ」ように壁画制作や話し合いを行っていました。また、バランスの良い食事を意識させて、給食にも興味を持つように小学校進学に向けて準備していました。

次に、新琴似北小学校からの活動報告がありました。学校歯科医岩寺先生から児童への歯科保健指導のみならず、教職員向けの校内研修を実施して、先生自身の自分の歯への関心を高めることで、今まで以上に養護教諭と担任の先生の連携がうまくとれるようになったとのことでした。また、PTAとの連動が重要ですので、PTA総会、学校説明会、学校だよりなどで保護者への周知が行われています。その一環として6年生授業参観で歯科衛生士会による巡回染めだし指導を行い、保護者にも「歯と口の健康」について知ってもらう機会を作っていました。4年生ではインターネット配信の「学童歯みがき大会」に参加して生徒が楽しく学んでいる様子の報告があり家庭でも実施して成果をあげていました。

最後に、定山渓小・中学校から実践報告がありました。まず小学校では1口30回をめやすによく噛んで食べる習慣をめざす「かみんぐ30」を実施しています。カミカミセンサーを使用して楽しく実施して唾液の働きやよく噛んで食べる大切さについて指導しています。また、3~6年の総合的学習(自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てることをねらいする学習)の時間を利用して「むし歯研究所」としてグループ毎に生徒自ら研究テーマを見つけ、それを解決し、そこで学習したことをより多くの人に伝える工夫も考えて、発表のリハーサルも行っています。また、中学校でも同様に「歯と口から広がる健康づくり」というテーマに基づき総合的な学習として取り組んでおります。毎年行われている小学校と中学校の交流学習会「和・歯・8020ワールド」にて小学生、中学生共に自分たちの研究を発表し合います。その日は定山渓地区福祉のまち推進センター主催「いきいき健康フェア」と抱き合わせで開催されていますので、保護者のみならず、地域の方などの沢山の参加があり、「地域全体の歯と口の健康づくり」に貢献されている様子が発表されました。

最後に鈴木景子先生(札幌市教育委員会生涯学習部保健給食課保健指導担当係長)に総括として各発表に対してのコメントや、今後のアドバイスなどをいただき閉会となりました。それぞれの学校独自の特色あるもので、大変勉強になるものでした。

 

(辻村祐一 記)