平成26年度第2回学校歯科研修会

標記研修会が9月6日(土)午後3時から札歯会館大講堂にて口腔医療センターとの共催で開催されました。

 

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市民公開講座としたこともあり、146名(会員51名、教諭・養護教諭31名、保育士47名、看護師4名、歯科衛生士5名、その他8名)という多数の参加があり、講堂はほぼ満席状態でした。講師に齊藤正人先生(北海道医療大学歯学部教授)をお招きし、「こどもの歯の外傷-歯のけが、口のけがに遭ったら-」と題してご講演いただきました。

 

内容としては、まず少子化が進むなか、むし歯が減少傾向にあるのに、なぜ歯や口のけがの発生頻度が高くなってきているのか、解りやすい説明がありました。乳歯・永久歯別の外傷の現状や特徴、またその好発年齢についての話では、ご自身のお子さんの例を含め、豊富な経験症例を紹介しながら説明されていました。予防法の話では、注意喚起が最も重要であるが、人の成長発育のなかで避けられない面もあると話されました。スポーツ時に有効なマウスピースについても、成長期にある児童、生徒の使用には難しさがあるとのことでした。それでは、もし実際に学校で歯や口の外傷が起こってしまったら、どのように対処するべきか。裂傷や歯の脱臼を例に、学校で常備しておきたい歯の保存液の話や、歯科医院へ着くまでの対処方などについて説明されました。また治療法については、重傷から軽傷まで幅広く症例を紹介しながら話されました。歯科医師である我々にとって、明日からの診療に大変有用な内容でした。

 

今回齊藤先生はこどもの歯と口の外傷について、受診者の推移、予防法、対処法、治療法などを、多彩な職種の聴講者のなかで、どんな立場でも解りやすいように、丁寧に解説されました。質疑応答も活発に行われ、大変充実した研修会でした。

 

(高橋修史 記)