平成24年度第2回学校歯科研修会「学校歯科医生涯研修制度 基礎研修会」報告

平成24年12月1日(土)の午後3時より札幌歯科医師会館5階講堂にて、平成24年度第2回学校歯科研修会「学校歯科医生涯研修制度・基礎研修会」が開催されました。

 

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学校歯科医生涯研修制度は社団法人日本学校歯科医会の事業のひとつで、全ての学校歯科医が歯科医師としての専門性を活かしながら教育者としての資質を備 え、積極的に学校歯科保健活動を推進し、生涯にわたってその資質の維持と向上を図り幼児、児童生徒の歯・口腔の健康増進に貢献することを目的に始まったも ので、基礎研修会は今年で4回目となります。
前回までは北海道歯科医師会と共催で行われてきましたが、今回は平成20年度モデル事業以来の札幌歯科医師会単独の開催となりました。認定の研修会ということで約3時間にわたる内容でしたが、初の受講修了者には、日本学校歯科医会より基礎研修修了証が交付されました。
司会の齋藤嘉高委員が開会し、藤田一雄会長挨拶の後、講師紹介があり、講演に移りました。講演は日学歯の基礎研修テキストを資料にし、パワーポイント中心で進められました。
講義1は「学校歯科保健概論について」で、本会学校歯科委員会委員長の大川晋一先生が学校教育の目的や理念からはじまり、学校保健活動における歯科保健の位置づけや学校歯科医の役割について話しました。
講義2は「学校歯科保健の保健教育について」本会担当理事の大橋聖先生が学校歯科医にとって、担当校の健康診断の集計・分析はとても重要なことで是非み なさんに励行してほしいとお願いしました。また校長や養護教諭より長くその学校を担当する確率が高い学校歯科医は、歯科保健教育や保健活動でイニシャチブ をとるべきだと話しました。
講義3は「学校歯科保健の健康管理について」で、本会学校歯科委員会副委員長の平山泰志先生が学校健診の実際と留意点について詳しく説明しました。また 「CO」「GO」のもつ健康教育的意味や、健診の後に発生する事後措置、健康相談の意義やねらいなどについて話しました。
講義4は「学校歯科保健の組織活動について」でした。札幌市教育委員会学校教育部の鈴木景子係長が講演されました。ご本人が以前養護教諭時代、学校歯科 医の熱心な協力を得て、実際に学校歯科保健研究事業を行った経験をもとに、学校内教職員やPTAとの協力体制づくり、地域の関係機関・団体・担当医との連 携のありかた、学校保健委員会のことなどについて話され、こういった事業への協力依頼があった場合は是非参加していただきたいと結ばれました。
講義5は「児童・生徒の災害給付制度について」で、学校管理下の傷害についての理解を深めるために、独立行政法人日本スポーツ振興センターより小山泰良課長をお招きして講演していただきました。
センターの歴史と概要、現在の給付の種類と範囲、最近の動向(東日本大震災関係も含め)、中でも最も障害給付件数が多い歯科関係については事例発生後の 手続きや請求のしかたなど、詳しく説明していただきました。また災害発生率に地域差があることや、トラブルをかかえた事例への対処の話などもあり興味深い 内容でした。
質問は学校歯科健診についてその内容の確認を求めるものや、就学時健診についてなどがあり回答された後、大橋理事の閉会で終了しました。