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第62回北海道学校保健研究大会留萌(羽幌)大会報告

 「北の大地を生涯を通じて、心豊かにたくましく生きる子どもの育成を目指して」の大会主題のもと、場所によっては白い雪化粧をほどこした11月17日(日)、海と山に囲まれた羽幌町に於いて第62回北海道学校保健研究大会が開催されました。

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 前日の16日(土)には羽幌町富士屋旅館で、北海道歯科医師会、留萌歯科医師会主催による懇談会が行われました。今大会で表彰される功労者の先生方を囲み、道歯からは会長並びに担当理事、留萌歯科医師会からは会長及び理事の先生方、各郡市区歯科医師会の学校歯科担当役員の先生方と盛大に執り行われました。功労者の先生の貴重な体験やご意見などを拝聴いたしまして、大変意義のある中でも楽しく歓談を行いました。
 17日9:30より羽幌町立中央公民館において開会式・表彰式・基調講演が行われました。まず、北海道教育委員会教育長、日本学校保健会会長(代理)、北海道学校保健会会長の主催者挨拶、続いて北海道留萌振興局長、羽幌町長の来賓挨拶がございました。学校保健功労者表彰では、学校医34名、学校歯科医48名、学校薬剤師15名、教職員6名の計103名が授与されました。
 基調講演では(前国立感染症研究所感染症疫学センター主任研究官)大阪府済生会中津病院臨床教育部副部長 安井良則 氏が「学校等における感染症対策」という演題で講演されました。感染症対策は感染後の対策ももちろん重要ですが、その予防が最も大事とも言えます。手洗いの励行や、身の回りを清潔に保つなどの日々の生活における予防はもちろんのこと、ワクチンで予防可能な疾患も多いので、予防接種の推奨が望まれます。児童生徒に限らず、教職員も含めて環境を整えて維持していくことや、医療機関との連携の強化など、学校における感染症の発生予防とまん延防止を図る対策方法を教授していただきました。
 午後からは部会別研究協議が行われました。私が出席しました第2部会では2つの提言がなされました。1つ目は「啓徳小中学校のフッ化物洗口の取組」と題し、天塩町立啓徳小中学校教頭 中村倫生 先生の発表でした。H23年の12月より留萌管内2校目となるフッ化物洗口をスタートし、今日まで問題なく実施しており、歯科健康診断結果にも反映されているとのことでした。小中学校でフッ化物洗口を開始する前から啓徳保育所にてフッ化物洗口が行われており、その生徒が小中学校にあがってきていることも、スムーズに導入できた要因の一つのようです。また、助言者の苫前町立歯科診療所院長 伊藤修 先生からの助言もあり、安全な実施、薬品の管理は教頭と養護教諭を中心に行い、担任とも連携を密にして行っていることなど成功への秘訣を協議しました。
 2つ目の提言は「遠別農業高校の健康教育」~コミュニケーションスキルの育成を目指して~ と題するものでした。人間関係についての理解やコミュニケーションスキルが乏しい状態では、相手を思いやる心が育たず、豊かな人間関係を築くことができない。適切な意志決定や行動ができる能力の向上に努めるためには何が必要なのか協議がなされました。尚、来年度の開催地は恵庭市になります。(辻村祐一記)

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