8020(ハチマル ニイマル)運動 


◎ 8020運動ってな〜に?
80歳になっても自分自身の歯を20本保つことを目標とする「生涯を通じた歯の健康づくり」のための運動です。


◎ 8020運動の目標は?

生涯を通じて自分の歯で食べる楽しみを味わうことなのです。


◎ どうして20本なの?

人間が食物の種類、年齢を問わず「噛める」には20本のはが必要なのです。


◎ じゃ〜どうしたらいいの?

子供の頃から歯の健康管理に十分気を使うことが大切です。
歯医者さんのワンポイントアドバイス
知っていますか?人間の歯の寿命
”虫歯”大人と子供のちがいとその予防
ご存じですか?「効果ある虫歯予防にフッ素」
入れ歯があわなくなったら
リンゴをかじると歯ぐきから血が出ませんか?

知っていますか? 人間の歯の寿命


前 歯    犬 歯    小臼歯   大臼歯
男 性 上顎  58.6歳 58.3歳 54.4歳 51.6歳

下顎  63.6歳 64.5歳 56.5歳 48.1歳






女 性 上顎  56.1歳 55.8歳 51.4歳 49.0歳

下顎  62.0歳 61.5歳 53.4歳 45.6歳
                              
”虫歯”大人と子供のちがいとその予防
【日本人の虫歯の割合】
日本人が虫歯に罹る割合は、文明的にも、経済的にも先進国と呼ばれている国々の中では特に高い率となっています。子供から大人まで虫歯のない人は極めて少数派です。
【子供の虫歯】
子供の虫歯は口腔衛生に関する知識や関心の高まりから以前のようなひどい虫歯は減っています。しかし食生活での砂糖の使用量は増える傾向にあり、虫歯が急激に減る様子もありません。子供の虫歯の特徴は噛む面の溝やシワから始まります。歯がはえそろってから数年経つと歯と歯の間の虫歯が増えてきます。このタイプの虫歯は幼児の乳歯から30歳代の永久歯まで広い年齢層に多く見られます。
【成人の虫歯】
20歳代の後半から目立ってくるのが歯と歯肉の境目にできる虫歯です。歯垢が残りやすい場所という条件に加えて、噛み合わせによる力の集中や歯ブラシの誤った使用方法等により歯肉との境目にくさび状のへこみができ、虫歯になりやすくなります。
【お年寄りの虫歯】
壮年から老年に向かって多くなる虫歯は歯ぐきが痩せて露出した歯の根の表面にできる虫歯です。歯を一周するエリマキ状や浅く広い面積の虫歯になるのが特徴です。
【進行の違い】
 子供から大人まで各年齢層によって形の異なる虫歯にかかります。これらの形の違いのほかに、子供の虫歯は進行が早く、歯の質がぐずぐずに軟らかくなる割には色がつきません。逆に大人の虫歯はゆっくりと年単位で進行し茶褐色や黒い色がつく割には歯の質があまり軟らかくならない、といった特徴があります。
【予防には】
どちらの虫歯も原因は虫歯菌とそれを取り巻く環境にあります。予防には歯ブラシやその他補助的清掃用具(歯間ブラシ、デンタルフロスなど)を使用して細菌のかたまりである歯垢をきれいに取り除き、甘味食品を控えると同時に歯の質を強化するフッ素などを応用すると効果的です。最近は砂糖の代わりに虫歯菌の増殖を抑えるキシリトールを使用したガムやキャンデーも売られてますが、基本はブラッシングです。
歯ブラシの選び方ですが、ブラシ部分はなるべく小ぶりな方が良いでしょう。口の中の狭いところにもとどいて小回りが効くため、細かいところまで効果的に歯垢を取り除くことが出来ます。いっぺんに広い範囲が磨けないので、逆に雑な歯みがきが出来ないのも利点かもしれません。ブラシの毛については、細かいところにとどきやすく、歯や歯肉にもやさしい柔らか目の毛のものが勧められています。吸水性が少ないナイロン等の合成樹脂製が清潔で耐久性にすぐれており、毛の先端は刺激や物理的な害をやわらげるためにていねいに丸く処理してある製品を選ぶと良いでしょう。  もちろん、かかりつけの歯科医院で定期的に口腔内のチェックを受け、早期発見に努め対処することがもっとも大切です。

ご存じですか『効果ある虫歯予防にフッ素』

【フッ素って何?】
フッ素は自然界のどこにでもある必須栄養素です。 海の水、川の水、土の中にも。 だから人間の食べるあらゆる食べ物や人の身体にも含まれているのです。 私たちは食物から1日約1r摂っていますが、虫歯予防には足りないのです。
【フッ素はどんな効果がある?】
歯の表面から取り込まれ、抵抗力の強い歯が作られます。 虫歯は自然に治らないとされていますが、初期の虫歯は再度カルシウムが沈着することで元に戻ることがあり、フッ素はこの働きを盛んにします。 そしてフッ素は虫歯菌の働きを抑制します。
【どうして虫歯になるのでしょう?】
虫歯菌は糖を分解して酸を結果的に作り出します。 その酸が歯の表面のエナメル質をとかし、穴をあけます。 この穴が虫歯です。 フッ素は歯を丈夫にして酸から歯を守ります。
【フッ素を利用した虫歯予防法】
  1. フッ素入り歯磨き剤 次の表示を目安に、一般のお店で入手できます 箱表に「虫歯予防歯磨き」「フッ素入り」 成分欄に”MFP”モノフルオロリン酸ナトリウム ”NaF”フッ化ナトリウム 歯磨きのときに使えば、子供も大人もフッ素で歯が守られます。 歯磨剤を使わずに「から磨き」をしている方は、一通り磨いたあと仕上げとして使用して下さい。
  2. フッ素塗布 赤ちゃんからはじめられる虫歯予防です。 専門家によりフッ素を歯に塗る方法です。 乳歯の前歯が生える1歳頃から少なくとも半年に一度毎に継続して行うことが大切です。 歯の表面をきれいにした後、唾液で湿らないようにしながらフッ素を塗りつけます。塗った後、30分間はうがいや飲食を避けましょう 保健所や歯科医院にご相談下さい。
  3. フッ素洗口 学校等で行うと継続しやすくより高い効果が期待できます。 うがい液を7〜10ml口に含み、液がよく歯にいきわたるよう1分間うがいをします。 家庭でも出来ますので歯科医院にご相談下さい。

【虫歯に負けないために!】

  1. きちんとした食生活を 甘い物の食べ過ぎは要注意です。 歯を正常に戻すカルシウムやリンを含む牛乳や小魚、海草などをバランスよく食べること。 十分な食事があればおやつの量は回数は少なくて済みます。
  2. しっかり噛んで食べること 噛むことは唾液の循環を促します。 さらに口腔内の新陳代謝が良くなり、虫歯の予防にも大きく役立ちます。
  3. フッ素入り歯磨き剤で上手なブラッシング ”食べたら磨く”はあたりまえ。これからは歯垢を落とす磨き方を衛生士さんの指導を受けるなどして身につけたいものです。
  4. 歯医者さんへの定期検診 きちんと噛めているか?噛める歯になっているか?磨けているか?等の判断はプロでなくてはわかりません。痛くなくても定期的に歯科医院に通いましょう。 

入れ歯が合わなくなったら

【入れ歯が合わなくなる原因】
大きく分けて3つあります。一つは入れ歯自体が壊れた場合。二つめは入れ歯の土台となる歯ぐきが時間の経過とともに痩せた場合。三つめは入れ歯を支えていた自分の歯が歯周病やむし歯で駄目になった場合です。

【修理は専門家に】

入れ歯が壊れたというのは、プラスチックの部分が割れた場合や、歯を掴んでいるバネが曲がったり折れたりした場合です。自分で接着剤で直したり、バネを元に戻そうとしても上手くいきません。修理や調整は歯科医に任せましょう。

【入れ歯安定剤の使用はほどほどに】

次に歯ぐきが痩せた場合ですが、口の中は正常でも少しずつ変化します。僅かな変化なら比較的簡単な修正で元どおり使うことができますので早めに歯科医に相談して下さい。 合わなくなった入れ歯をそのまま使っていたり、市販の入れ歯安定剤で対処していると大事な歯ぐきを痛めて取り返しがつかなくなる場合があります。

【日頃のケアが大切】

自分の歯が残っている場合、そこに入れ歯を支えるのバネがかかり、しかも入れ歯の陰になるためむし歯や歯周病になりやすくなります。逆に合わなくなった入れ歯は支えの歯を揺すって歯周病の症状を進めてしまいます。 治療も大事ですがむし歯や歯周病に罹らぬように入れ歯や歯を清潔に保つ日頃のケアがもっとも大切です。入れ歯も毎食後、夜寝る前にはきれいに洗いましょう。

【定期検診を受けましょう】

いづれも自分では解決できません。個人差がありますが、どんな入れ歯も2、3年も使うと気付かぬうちに摩耗したり、歯ぐきが痩せてガタついてきます。年に1、2回は主治医のもとで定期検診を受けて下さい。

「りんごをかじると、歯ぐきから血がでませんか?」

 ひと昔前のTVコマーシャルです。覚えているでしょうか。今回は、歯周病についてお話ししましょう。

【歯周病とは?】

歯周病は歯槽膿漏ともいわれ、歯の表面に付着した汚れ(歯こう、歯石)が主な原因です。 はじめは自覚症状がないので気づかずに進行してしまいます。症状としては歯ぐきから血や膿がでたり、冷たいもの熱いものがしみるようになります。口臭もするようになります。もっと進行すると歯がグラグラして最後には、抜け落ちてしまうこともあります。

【ご存じですか?プラークコントロール】

こんな恐ろしい病気も正しいお手入れで予防することができます。
 プラークコントロールとはブラッシングをすることで歯こう(プラーク)を取り除き、口の中を清潔に保つことをいいます。プラークには歯を支えている歯ぐきや骨を破壊する細菌とその毒素が多量に含まれています。また、時間がたつと歯石に変化し、歯の表面に強固に付着するため歯ブラシだけは除去できません。歯科医院で専用の器具を使って除去します。放っておくと歯石の上にさらにプラークが付着して歯石となります。この悪循環が歯周病をさらに進行させます。

【きれいにブラッシングしているつもりでも】

したがって、歯石ができる前に正しいブラッシング法でプラークを取り除かなければなりません。きれいにブラッシングしているつもりでも、歯と歯の間や奥歯に付着しているプラークを完全に取るのは難しいものです。歯周病を予防し、その進行をくい止めるためには定期的に歯科医院での正しい磨き方の習得と歯ブラシの行き届かない場所の清掃をおすすめします。
 歯周病は日頃のケアが大切です。定期検診を受けてお口の健康状態をチェックしてもらい、一本でも多くの歯を残すよう頑張りましょう。




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